【おはぎゃー事件簿 File.8】ホルムズ海峡ショック — 原油がトリガーになった日、V字回復の一部始終


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おはぎゃー
|ホルムズ海峡ショック 2026年7月14日(火)

2026年7月14日(火)、東京市場は開場直後から約1,000円安という「恐怖の朝」を迎えた。発端は前日の米国時間深夜、トランプ大統領がSNSに投稿したイランへの海上封鎖再開警告だった。原油先物が急騰し、米10年国債利回りが跳ね上がり、ハイテク株が一斉に売られた。ナスダック100は−1.88%。そのショックの波紋は太平洋を越え、日本の半導体セクターを直撃した。しかし市場は昼過ぎから反転。終値はまさかの前日比+500円、V字回復の一日となった。

第1章 ホルムズ海峡とは ── 世界の石油が通る「咽喉部」

ホルムズ海峡は、ペルシャ湾とオマーン湾をつなぐ幅わずか33〜97kmの海峡だ。世界の原油輸出量の約20%、1日約1,700万バレルがここを通過する。産油国サウジアラビア・UAE・イラク・クウェートが輸出するほぼすべての原油がこの海峡を経由する。

この「世界の咽喉部」を封鎖できるのは、対岸に位置するイランだけだ。イランは過去にも封鎖を示唆して市場を揺らしてきた。2019年のタンカー攻撃事件や、2012年の核問題緊張時にも原油は急騰した。今回はその「最終カード」が再び市場の意識に上がった。

第2章 トランプが動いた ── 7月14日未明の衝撃

2026年7月13日(日)夜(日本時間7月14日未明)、トランプ大統領はこう投稿した。「イランが核開発を即時停止しない限り、ホルムズ海峡を通過するイラン関連船舶への制裁を再発動する。必要なら海上封鎖も辞さない」。

これを受けてWTI原油先物は時間外取引で急騰。米10年国債利回りも上昇し、高バリュエーションのハイテク株の割引率が上がる計算式が一斉に作動した。ナスダック100は−1.88%(29,264.10ポイント)、フィラデルフィア半導体指数(SOX)も大幅安で引けた。

第3章 ウォール街から東京へ ── 半導体セクターを直撃

7月14日(火)の東京市場は、この悪材料を丸ごと飲み込んだ状態で開場した。寄り付きは67,002.94円(前日比−239.79円)。しかしそこから下げは加速し、前場中ごろには前日終値(67,242.73円)から約1,000円安の66,200〜66,300円台まで売られる場面があった。

特に半導体関連銘柄への売りが集中した。アドバンテスト・キオクシアHD・ソフトバンクグループがそろって下落。さらに「サムスンショック第2波」(File.7参照)の余韻も重なり、投資家心理は一時的に底を打った。朝の10時時点のおはぎゃー指数はおはぎゃー度15%・平穏(Level3)と記録されたが、これはすでに最安値から回復中の数値だった。

第4章 V字回復の一部始終 ── 半導体が市場を救った日

ところが後場に入ると、相場の空気が一変した。半導体主要銘柄に買いが入り始め、アドバンテストが前場の下落を帳消しにする急反発。キオクシアHDも追随した。「ホルムズ封鎖はあくまでも警告」「実際の封鎖に至る確率は低い」という冷静な見方が広がると、原油高を嫌気した売りも後退。14時以降は一段と買いが加速した。

終値は67,743.50円(前日比+500.77円、+0.74%)。朝の最安値から約1,500円の大逆転を演じ、一日でショックを吸収した。

日経平均7/14のイントラデイチャート:ホルムズ海峡ショックとV字回復
日経平均7/14イントラデイ。寄り後に前日比約1,000円安まで急落、後場から半導体主導でV字回復し終値+500円。概算値。

第5章 おはぎゃー的解析 ── 「半導体バブルの強度テスト」

今回のホルムズ海峡ショックで明らかになったのは、現在の日本市場の「半導体依存体質」と、それが同時に「回復力の源泉」でもあるという二面性だ。朝の1,000円安は半導体売りによるもの。そして午後の1,500円回復も、やはり半導体の買い戻しによるものだった。

市場はホルムズ封鎖を「あくまで警告」と判断し、一日でショックを消化した。しかし次に懸念されるのは、封鎖が現実となった場合のシナリオだ。原油価格が1バレル100ドルを超えれば、日本の電力・輸送コストへの影響は無視できなくなる。そのとき半導体バブルは、再び試練を迎えるかもしれない。

おはぎゃー指数では、1日で吸収されたこの騒動を「強度テスト通過」と記録する。ただし次回のトリガーが同じとは限らない。引き続きアーカイブで市場の体温を観測していこう。

★2 不安ダルマ

株運長久ダルマより

「ホルムズ海峡ショック——朝の約1,000円安から、午後には+500円まで大逆転。一日で消化された「強度テスト」だったが、次の封鎖警告では同じ結末とは限らない。」

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